一般道をサーキットに見立てた市街地タイプ
自動車やバイクのレースは舗装道路で行われるか、悪路などを使用して行われるかがあります。世界最高峰と言われる四輪レースであるF1においてはすべてが舗装された道路で行われます。舗装された道路と言ってもタイプが異なり、一般道は色々な車が日々走っているのでそれなりに凹凸がありますが、レースを専門的に行うサーキット場だと適度に整備されたり、より安全に配慮した道路が用意されています。シンガポールGPで利用されるコースは一般道をサーキットとして使う市街地タイプで、このレース以外でもいくつかの開催地において取られています。通常のサーキットはどちらかといえば郊外などに設置されることが多く、観戦者は行き来するのが大変なことが多いですが、市街地なので交通の便が非常に良くなっています。近くに宿泊するためのホテルもたくさんあります。
ヨーロッパでは行われないナイトレース
世界では様々なレースが行われていて、基本的には昼の明るい時間に開始と終了が収まるよう設定されています。一部耐久レースなどでは24時間行われるので夜間走行が必要な時もありますが、道路全体が照明で照らされるようなことはありません。F1といえばヨーロッパが発祥のモータースポーツで、開催地の多くがヨーロッパになっています。チームの本拠地もヨーロッパが多く、テレビ放映などもヨーロッパの時間に合わせて行われる工夫がされているようです。シンガポールGPにおいては、ヨーロッパのお昼にライブ放送ができるようにするために非常に珍しいナイトレースで開催されます。24時間レースのように暗闇の中を走ることはなく、コース上に照明を設置してドライバーの視野が確保されるように運用されているので、安全性の問題はありません。
ストレートが少なくコーナーが多い
日本の高速道路では基本的には時速100キロまでしか出せません。海外においては無制限に出せる道路などがあり、それらの道路では一般車でもかなりのスピードで走ることができるのでしょう。自動車レースとなると速さを競うことになるのでレベルの高いカテゴリーほどスピードが重視されます。F1は世界最高峰の自動車レースなので最高300キロを超えることも多く、最高速が出るストレートでは一瞬にしてマシンが通過していきます。ではシンガポールGPのコースではどうなっているかですが、こちらは市街地で行われるためにかなりカーブが多くなっています。一部長いストレートがあって300キロ近いスピードが出るところもありますが、全体的にはテクニカルな作りになっています。エンジンパワーよりもドライビングテクニックが重視されると言えるでしょう。